ROJIX counter
HOME 露地録 うたかたの日々 妄想手帖 露地林 掲示板 アンテナ 露地書房 ROJIXについて

うたかたの日々

最新のうたかたの日々
8月前半
8月後半
9月前半

関連サイト

露地bloc
関心空間
ボルシチノート(?)
ROJIXアンテナ(?)
露地栞(?)
露地像(?)
携帯百景
mixi(id=253354)
露地蔵書(ブクログ)
twitter
twilog
露地日報


Google
WWW を検索
ROJIX を検索
オンライン書店ビーケーワン
書評ポータル
書評の鉄人
露地温の書評

露地書房


2009年8月後半

2009/08/16

キーボードと入力の話

 twitterで、キーボードのHHKが話題になっていてサイトを見に行って気になる。キーピッチとかストロークのよさが評判なのだと思っていたのだけど、ファンクションキーやテンキーがないのも利点になっているみたいだった。これがちょっと疑問。持ち運び用に省スペースサイズの製品があるのは判るのだけど、フルキーボードとでもいうのかファンクションキーやテンキーのある製品もラインナップしていていいんじゃないかと思う。
 というのは、このキーボードの意図は、ファンクションキーなどはあまり使わないというのが前提なんだと思うのだが、どうもその辺が理解できていないところ。たいていの人は、ファンクションキーなどはあまり使わないのだろうか?

 自分の場合、ファンクションキーは確かに全部は必要ないのだけど、日本語入力時には、F6〜F9に関してはないと困るくらいに頻繁に使用する。その他、HHKにないものでは(全くないわけではなくて、Fnキーを押しながら打鍵することで入力できるけど)、HomeとEnd、そして矢印キーは必須である。PageUpとPageDownもあった方がいいけど、まあFnキーを押しながらでも困りはしない。だけど、今書いたキーはFnキーを押しながら使用するのはストレスを感じそうだ。唯一、意外といいかもしれないと思うのは、BackspaceがFnキー押下でDelキーになるというところ。消し方によって、Fnキーを押したり離すと同じキーで削除のされ方が変わることになる。
 あと、必須ではないけど、テンキーもあれば使うと思うんだけどなぁ。

 HHKの話題は、ノートPCのキーボードが小さいので、接続用の外部キーボードという話のように思ったのだけど、持ち運びできことが大前提にあったのか。それとも大抵の人は文章を入力するときにこういうキーを使わないのだろうか。
 何のために使うの?って思うのだとしたら、使っていないんだろうな。その辺の入力事情について、知りたい。

 permalink | このエントリーを含むはてなブックマーク

『ナイト ミュージアム2(字幕スーパー版)』

 『ナイト ミュージアム2(字幕スーパー版)』をMOVXIさいたまで観る。
 前作を観ていないのでどうなんだろうと思ったが、観てなくても全然問題なかった。あえて言えば、当然のことだが1作目がどういう話だったのか想像がついてしまうことだろうか。でも、2作目を観る限り意外性が売りなわけでもなさそうである。
 夜になると博物館の展示物が動き出すという、なんだろう、一種のファンタジーである。ちょっとした事件が起こり、それを何とかしようと奮闘するという冒険ファンタジーとでもいうのか、でもものすごくゆるい。だから、冒険ファンタジーコメディか。
 面白いと思ったのは、スミソニアン博物館を舞台にしているところ。スミソニアン博物館の展示の実際とどうなのか判らないけど、いろんな展示があるところをうまく利用しているというところか。何も考えずに、単純に楽しんだ。元々あんまり興味なかったのだけど、疲れているときに軽い気持ちで観るにはいいのかもしれない。
 個人的には、アメリア・イアハートがヒロインとして活躍するという設定が気に入った。でもアメリア・イアハートってあんな人物じゃないと思うけど。まあ、アメリア・イアハートが活躍するということだけで、ゆるい笑いの映画なのでよしとする。

 permalink | このエントリーを含むはてなブックマーク

2009/08/17

『トランスポーター3 アンリミテッド』

 『トランスポーター3 アンリミテッド』をMOVXIさいたまで観る。
 原題は単に「Transporter 3」とだけ出て、「アンリミテッド」なんてついていなかった。日本で「3」とつけて、原題は「アンリミテッド」なのかなとか思っていたけど、逆だったみたい。しかしなんで「アンリミテッド」なのか。
 内容は今更説明するまでもなく、プロの運び屋が事件に巻き込まれて、ひたすら愛車を走らせ、格闘するというだけの話。だけどその単純さがいいのか面白かった。とにかくフランク役のジェイスン・ステイサムかっこよすぎ。リュック・ベッソン製作・脚本で、この手のスタイリッシュなアクションは、まさにリュック・ベッソンの本領発揮というところか。ヒロインは、ベッソンがニューヨークで見つけたナターリア・ルダコワという新人で、相変わらず赤い髪の女っていうのもベッソンらしいとか思った。
 何も考えずに楽しめるアクション、とか思ったけど、なんだか最近そういうフレーズばっかり使っている気がする。あんまり何も考えてないとバカになっちゃうかもと反省。

 permalink | このエントリーを含むはてなブックマーク

2009/08/18

疲労

 夏休み明け、朝から仕事をしたらひどく疲れた。帰りの電車の中で膝かっくんかっくん。

 新サーバーのDNS登録は問題なく切り替わっているようで、旧サーバーへのアクセス、旧サーバーでのメール受信は0件だった。あとは旧サーバーの解約手続きのみ。

 permalink | このエントリーを含むはてなブックマーク

2009/08/19

まだリズムがつかめない

 昨日は結局、いつの間にか眠っていて、今朝起きたらパソコンも電灯もつけっぱなし。何度か、起きなきゃと思った記憶があるけれど、起きられないまま朝になっていた。わずか5日の休み中に生活リズムが狂って、朝6時起床がひどく辛かったみたい。

 起きてまずはサーバーの解約申請を記入。FAXで送ろうとするが繋がらないので、郵送にする。今日投函すれば、今月末解約にぎりぎり間に合うはず。

 今日も非常に眠くて、夜22時半くらいから1時半くらいまで、眠るつもりなかったのに眠ってしまう。3時まで雑用して寝直す予定。寝つけるのか。

 『英雄の書』下(宮部みゆき 毎日新聞社)を持ち歩くが、一行も読めなかった。

 permalink | このエントリーを含むはてなブックマーク

2009/08/20

飲み会

 もう二か月前くらいに終わったプロジェクト、というかプロジェクト自体は終わっていないのだが、自分たちの作業は完了してプロジェクト〜抜けたと言った方がいいのだが、もうすっかり忘れかけたそのプロジェクトの内輪での打ち上げ。プロジェクト本体が終わっていないので、なんとなく打ち上げしそびれていたので、いまさらだけどやろうかということで。
 ビールのち日本酒。結構飲んでべろべろになる。

 サーバーの解約手続き完了の連絡メールが届く。これで切り替えは完了。本当はサイトのリニューアルをしたいけど、なかなかできそうにない。

 『英雄の書』下(宮部みゆき 毎日新聞社)は今日も持ち歩いていたけど、全然読めない。

 permalink | このエントリーを含むはてなブックマーク

2009/08/21

再び、飲み会

 昨日に引き続き、今日も飲み会。こちらは特に趣旨となくて、たまに飲みに誘ってくる元仕事仲間と3人の飲み会。また今日もべろべろになるまで飲んで帰宅。

 permalink | このエントリーを含むはてなブックマーク

2009/08/22

三度、飲み会

 今日は通信時代からの友人たちと鰻を食べる会。15時集合だし、もちろん鰻だけ食べるわけじゃなくて、昼間っからビール飲んで、日本酒飲んで、鰻の白焼きから始まって、うざくだ、秋刀魚の刺身だといろいろ食べて、最後の締めに鰻重を食べる。3時間くらい飲んで、いろいろ喋ったけど、あっという間の時間だった。二次会はドトールでコーヒーなどを飲んで話をするけど、話をしているうちに眠くなったよ。実際眠ったし。

 解散して家に帰って、サイトのデザインをいろいろ検討したり、かったるくなったら寝転がって、眠くなったら寝て、結局今日も本を読まずに一日が終わる。

 CSで『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を三部作全部放送していたのを、今日で録画を終えて久々に一気に観ようかなとか思ってたけど、それより睡魔の方が強かった。

 permalink | このエントリーを含むはてなブックマーク

2009/08/23

予定が脆くも崩れ去る

 木曜から飲んだくれていたので、今日はちょっといろいろ予定があった。朝は昨日飲んだ割には早く、ちゃんと7時半に起床。午前中に日常の些事を済ませる。午後早いうちに出かけ、夜早めに帰ってきたら、一週間ぶりに映画を観に行こうかと思っていた。もうひとつ、U5さんおすすめの少年王者舘(「少年王者舘『夢+夜』東京公演中」参照)がすごく気になっているのだが、今日の午後の用事は夜までかかってしまうので諦める。

 と、いろいろやりたいことがあったはずなのだけど、最近買い換えたWillcomケータイのW-ZERO3 Advanced[es](以下、アドエス)の同期をそういえばしばらくやってなかったと思って、パソコンにつないだのが運の尽きだった。同期が途中でエラーになって止まってしまうのである。軽い気持ちでいろいろ繰り返しているうちに、本格的におかしくなってきて、結局連絡先データとスケジュールが丸々消えてしまったのだ。
 この間、アドエスに変えるかどうかとかさんざん書いていたけど、スマートフォンというかWindows mobile機にこだわっていた理由の一つは、PDA機能というか連絡先とスケジュールの同期ができることだったので、これらが消えてしまうのはちょっとショックというか、大問題なのである。電話としては使えるし、メールも残っているので、本当に困るかというと困らないのかもしれない。だけど、同期が出来ないと何のために買い換えたのか訳が判らなくなる。それに、同期さえうまくいけばPC上にデータがあるんだから一瞬で元に戻るはずなんだよね。
 しかし、そういう時に限ってうまくいかないのが世の常、マーフィーの法則、無駄な努力、その他もろもろである。

 合間に図書館や郵便局に行ったり、サイトのデザインを試行錯誤したりしながら、いろいろと対処をするが、何もかも徒労に終わり、外出の予定は中止、ひたすら復旧に努めることになる。夜、刺身と冷や奴でご飯を食べながら(ただし酒は飲んでない)、この間に同期がうまくいったら、映画だけでも観に行こうとか考えていたがダメ。せめて録画した『バック・トゥ・ザ・フューチャー』でも観てやれ、と思っていたけど、それも無理だった。
 結局、ケータイの方を工場出荷状態にして回復したのだけど、そのあとケータイの設定をやりなおしたり、メールの確認テストをしていたら夜中になってしまった。連絡先とスケジュールは一発で元に戻ったけど、それ以外にもいろいろ時間がかかった。終わってみれば、最初からこの手で行けばよかったと思うのだけど、おかしいのはPC側の同期センターかOutlookの方かと思っていたので回り道してしまった。実際Outlookのデータファイルは修復が必要だったし。それにしても、一体どの時点でおかしくなったのか原因がいまいちよくわからないのが困ったもんだ。根拠はないけど、Windows updateが怪しい気がするんだけど。

 話は違うけど、Twitterで円城塔が、「ふと自分のtwitter人格が狭量なのは、フォロー数が足りないせいではという考えに至り、増やしてみる。1000を目指そうとしたが、70くらいしか増えんかった。」と呟いていた。確かに100人にも満たないと、普通のコミュニケーションとの違いが出てこないかもしれないと思い、少し追加してみる。

 他人のフォローしている人を眺めて、12人ほど(botもいるけど)増やしたけど、そこら辺が限度だった。みんなどういう基準で増やしているんだろう。追加しながら、followers数とfollowing数は、何かを表わしているはずではないかと考える。
 following数はその人の好奇心と社交性(あるいは社会性)の関数で、follower数はその人の知名度と魅力度の関数で決まるのかもしれない。following数は好奇心で増加するけど社交性によって制限される。followers数は知名度で増加するが、魅力度が低ければ制限される。
 そう考えると、12人が限度っていうのは、自分の好奇心の低さと社交性のなさを表わしていることになってしまう。なんだか落ち込む考えだ。

 なんて思っていたら、海外の有名人などは、followers数はすごいけど、following数が意外に少ない人が多い気がしてきた。この辺の理由も考えてみると、情報発信のツールとして使っていて、情報収集のツールとして使っていないのではないか。
 まあ、他人はどうあれ、やっぱり無暗に増やす気にはならないな、今のところ。今でも多すぎるくらいだ。

 ところで、その作業の中、ギブスンを見つけてもちろんフォローしたのだけど、ギブスン先生、You Tubeが大好きなんですか。

 permalink | このエントリーを含むはてなブックマーク

2009/08/24

読書再開

 昨日遅かったのに7時に起きてものすごく眠い。そしてせっかく早起き(本当は6時予定なので1時間遅いけど)したのに、結局Webを見たりして遅くなる。仕事中は奇跡的に眠くならないが、昼食後の休憩と定時後に死ぬほど眠くなる。いや、実際椅子に座ったまま寝てたけど、首が後ろに倒れて首が千切れそうに痛かった。帰りの電車に乗れるくらい頭がすっきりしてから帰宅。もう、今日は映画とかなんだとか言わない。

 でも電車の中で『英雄の書』下(宮部みゆき 毎日新聞社)を読むことができる。ほとんど毎日ただ持ち歩いていただけだけど、ようやく読書に集中できるようになった。一気に読み終えたかったけど、まだ4分の1程度残っている。

 permalink | このエントリーを含むはてなブックマーク

2009/08/25

予期せぬ出来事

 朝、目が覚めたら10時半だったというサプライズ。記憶を辿ると6時にどうも目覚ましを止めている気がするし、ケータイのメールもチェックしている。疲れすぎて起きられなかったみたいだ。日曜日にアドエスのトラブルで根を詰めて疲れた上に、寝たのは4時頃なので寝不足。昨日はものすごい睡魔に襲われて早く帰宅したというのに全然早く寝なかったから当たり前かもしれない。

 十分に眠ったおかげで回復。以降、一日元気だった。しかし、せっかく読書意欲が復活したのに肝心の本を持って出かけるのを忘れた。というわけで、読書は進まない。その代わり、サイトの改修についていろいろ考える。

 permalink | このエントリーを含むはてなブックマーク

2009/08/26

『30デイズ・ナイト』とコリン星人の侵略

 7時起床。ようようの思いで起きる。朝はやはりまだ辛い。もっと早く寝なくては。比較的睡魔に襲われることなく仕事をして、夜は久々に映画を観に行く。

 今日は『30デイズ・ナイト』を新宿ミラノ3で。
 30日間太陽の昇らない極夜の続くアメリカ最北の町が舞台。太陽のある最後の日、多くの人々が、人々は長い夜を避けるため、残る家族との別れを惜しみながらも町を離れていく。そんな中で起こる奇怪な出来事。焼き捨てられた大量の携帯電話、犬橇の犬たちが殺され、そして町のダイナーには見知らぬ男が現れ奇怪なことを口走る。暴力的な行動で逮捕された男は「奴らが来る」という。発電所の管理者が何者かに殺され、電気が消える。日の昇らない町が闇に包まれる。自家発電機のある家には明かりがともるが、闇を縫ってヴァンパイヤたちが襲いかかってくる。
 以降、ひたすらヴァンパイヤたちと逃げ隠れながらも次々と襲われ死んでいく様子を、主人公のジョシュ・ハートネットと別れた妻との愛の回復を間に挟んで描く。30日目に、愛ゆえの行動がこの物語のクライマックスなんだけど、あと一日なのだから他に方法があったんじゃと思えてしまう。それに主人公の予想は何の根拠が薄弱すぎる。最後主人公たちと逃げようとする人々のうち、主人公が一番無謀なことや危ないことをしているのに、無傷で最後の最後まで生き延びていくのはホラーの定番といえばそうなのだけど、もうちょっとその辺をリアルに描いてほしいよな。車より早く走って、屋根を突き破ろうとする怪力を持ったヴァンパイヤの集団相手に、どういう偶然があったら生き延びられるのか。強力な力を持つヴァンパイヤとの戦いという点では『アイ・アム・レジェンド』を思い出すけど、こちらは夕暮れには部屋にこもって戦わず、昼間光のあるうちに罠にかけたりしていた。
 最後まで無傷に生き残るからこその結末(と一応結末はぼかす)だからこそ、その辺のリアリティは重要なんではないかと思うのだけど。

 家に帰る途中、コリン星人が集団で歩いてるのに出くわす。右も左もコリン星人である。コリン星人に侵略を受けたのかと思ったが、家に着いてからWebで調べるとどうやらヴィジュアル系のバンドのコンサートがあったらしい。

 permalink | このエントリーを含むはてなブックマーク

2009/08/27

『私は猫ストーカー』と『英雄の書』

 今朝も寝坊。6時に目覚ましを止めたのに、どうにもならない睡魔に1時間半寝過ごす。急いで出かける。それにしても眠い。昼休み、夕方にはまた短時間熟睡してしのぐ。

 夜は、観たいと思っていながらずっと観に行けなかった『私は猫ストーカー』をシネマート新宿で観る。明日が最終日で、明日は夜の回がないので実質今日が観に行く最後のチャンスだった。
 オープニングに原作の浅生ハルミンの絵がアニメーションで動くのが無茶苦茶可愛い。これだけ観ただけでも観たかいがあったよ。映画本編は、ゴーーッという街の音が異常に大きくて、道路を挟んだ向こう側にいる人物が道路の隅を覗きながら歩いているところから始まる。もちろん、猫ストーカーな星野真理が猫を探しているんだろうなと思う。そのあと星野真理をカメラが追い続けるのだけど、ハンドカメラでブレながら追う。ブレアウィッチかクローバーフィールドか、最後までこの調子だと気持ち悪くなって、さらに眠っちゃうんじゃないかと思った。しばらくして、アルバイト先の古本屋の場面でカメラが安定して一安心。しかしそのあとも古本屋の奥さんの坂井真紀が旦那さんに切れたり、猫を追うブレるシーンで逆光で表情も判らない真っ暗な顔が映ったり、明らかにストーカーな男の子が星野真理と「偶然に」すれ違ったりするので、これはもしかして新手のホラーなのかとか思ったり(本気じゃないけど)したのは、モンスターもゾンビも出てこないけど何か起こりそうなあたりはホラーというかサスペンスの手法なのではないかと思ったから。
 でも、本当にストーカーのように猫を追い続けるだけの映画かと思ったら、星野真理の失恋と古本屋の夫婦と飼い猫にまつわる事件とかストーカーくんとか出てきて、ちゃんと物語があった。

 帰りの電車で『英雄の書』下(宮部みゆき 毎日新聞社)をようやく読了。宮部みゆきのファンタジーって珍しいと思っていたが、そういえば映画になった『ブレイブ・ストーリー』(宮部みゆき 角川文庫)なんてのもあったし、自分が読んでなかっただけか。
 それと最後まで読んでみて思ったけど、宮部みゆきはミステリでも単純に犯人を探す物語よりも「事件」が巻き起こす波紋なんかを描く作品が多い。これも「事件」が「世界」に引き起こす波紋を別の形で描いているなぁと感じる。犯人を単純に善悪で割り切れなかったり、犯人の家族や被害者が受ける二次的な被害とか、そういうことが冒険ファンタジーの裏で描かれる。
 エピローグで、終わったかのように思われた物語に新たな物語の糸口が描かれ、続編を可能にした終わり方になっていた。というかむしろ、英雄の書は長い物語のイントロでしかないような気がする。この続編に繋がるようなエピソードに、この物語はこれで完結した方がいいのではないかと思いながら、全編特に特別な感動はなく単純にエンターテイメントとして読んでいたのに、ここでちょっと泣けた。続編云々というより、未来が示唆されることに弱いのだ。

 permalink | このエントリーを含むはてなブックマーク

2009/08/28

『ヱヴァ:破』三回目と『シャッター・アイランド』

 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』を新宿ミラノ1で観る。
 三回目。三回観てもまだ新鮮なので、まだ観られそうだ。細かい部分で、ようやく意味がわかった部分などもあったしね。

 以前こらないでU5さんが、エヴァンゲリオンについて「なんでそんなに多くの人が飛びついていたり、なにかしら言及したりしてるのか」がよく分からないという風に書いていて(「smallcolor、ヱヴァンゲリヲン、ガセビア」)、そのときに他の人はともかく僕が興味を持っている理由についてはこうなのだと書こうと思ったのだけど、何かと忙しくて先延ばしにしているうちに結局書きそびれていた。またまた観てきたので、ちょうどいい機会なので書いておこうかなと思う。

 ぼくが興味を持っている理由は大きくは二点で、SF作品として好きなのと映像的に好きだということである。
 エヴァンゲリオンがたくさんの人を引き付けている理由はたぶん他にもたくさんあって、主人公たちの屈折した心理描写が好きだという人もいれば、聖書や死海文書に関する引用とオマージュに満ちていることとか、その死海文書を含めてすべてが説明されないで観客の想像に任されている部分が多い点とか、綾波レイやアスカ・ラングレーが可愛いとか、そんなたくさんの要素があると思う。誰もが同じエヴァンゲリオンにはまっているというよりは、自分の琴線に引っかかったエヴァンゲリオンに惹かれていて、だから飛びつく人も多いのだと思っている。僕はテレビ放送と劇場版、今回の新劇場版しか観ていないけど、他に貞本義行の漫画版もあるし、ゲーム化されているし、いろんな人が解釈したり評論しているから、たぶんもっといろんな引き付けるポイントがあるはずだ。

 僕が惹かれているSF作品として好きなところは、例えばよくある巨大ロボット物が小型原子炉とか何かエネルギー源を内蔵しているのに対して、アンビリカルケーブルという要するに巨大な電源ケーブルで電源供給しながら戦うとか、だからこれを切り離すと5分しか活動できないとかそんな設定だったりする。これだったものすごくたくさんの嘘があるけど、小型原子炉というより巨大な電源ケーブルという嘘の方が面白いと思うのだ。それから、そもそもエヴァは巨大ロボットじゃなくて、「汎用ヒト型決戦兵器人造人間」で人造人間を装甲板で囲っているものなのだとか、テレビ版の途中で明らかになるけど、装甲板というのは一面でしかなくて、実はエヴァを抑えるための拘束具なのだとか。あるいは操縦の仕組みに神経接続を行うというのがあって、シンクロしなければエヴァは動かないが、逆にエヴァの破損がパイロットの痛みとして感じられるとか。そういう設定がまず好きだ。
 テレビ版の最後で描かれたもう一つの可能性としてのパラレルワールドに始まり、今回の新劇場版はリメイクというよりパラレルワールドの一つの世界もしくは繰り返されたループした世界かもしれないというあたりもかなり好きだ。パラレルワールドものやタイムパラドックスもの自体を好きだけど、「パラレルワールドでした」という風に答えはなくて、新劇場版では観ている人の解釈次第という描き方になっている。ただ「序」では細部の違いは映画版というリメイクなのか曖昧だけど、「破」ではもうそういう解釈でいいと思うが。そうだすると、新劇場版はテレビ版とは違うもうひとつの可能性としてのパラレルワールドの物語、それともテレビ版から繰り返されるループした世界の物語ということになる。そしてその解釈は作者側にも答えを持っていたり、ヒントを出しているかもしれないが、観客に委ねられている。

 まだまだいろいろあるけど、ヤシマ作戦で日本中の電気を集めるという発想とか感動するし、そのため日本列島の明かりが消えていくところなんかも好きだ。この辺は映像的な話にもつながってくる。映像的には、「破」だと第3新東京市の日の出からの一連の描写とか何度観てもすごいと思う。太陽電池なのか、光を反射する鏡面が日の出とともに向きを変えていき、鉄道のレールがポイントを変えて連結し、人々が出勤する背景でビルがせり上がっていく。エヴァや使徒の動きなんかも面白いのだが、ビルとかバスケットゴールにボールが入ったときの網の動きとか、そういう描写にいちいちものすごい手間をかけていて、それが美しいのがいい。その描写がただ精緻なアニメーション作画というだけでなくて、第3新東京市の魅力だったり、エヴァの(アニメとしての)リアリティに繋がっている。ヤシマ作戦だって、この映像を作りたかったからヤシマ作戦が考えられたのか、ヤシマ作戦を映像化した結果が明かりの消えてい日本列島なのか、どちらが先かわからないし両方があってヤシマ作戦の魅力になっていると思う。そういう作品の裏返しになった映像のすべてが好きなのだ。
 例に挙げている以外にもいろいろあるけれど、おおざっぱにどういうところがエヴァンゲリオンの好きなところなのかというとこういうことになる。これはきっとそうそうと頷いてくれる人もいれば、えっそんなところが好きなのという人もいるんじゃないかという気がする。エヴァンゲリオンを好きな人の数だけ、好きなエヴァンゲリオンがパラレルワールドみたいに存在するのだと思う。

 話は変わって今日から読み始めた本の話。何冊か読み始める本の候補はあったのだけど、今度レオナルド・ディカブリオ主演、マーティン・スコセッシ監督で映画化される原作、『シャッター・アイランド』(デニス・ルヘイン ハヤカワ・ミステリ文庫)を読み始める。
 読み始めたといったものの、実は全然進んでいない。プロローグになっている医師の日記だけ、分量にしてたった5ページ分しか読んでない。電車の中で読み始めたのだけど、金曜の夜で雑然としていて何となく話し声が耳に入って集中できなかったのと、仕事絡みでちょっと考えていることがあってふとした瞬間にそのことを考えてしまったからだろうか。あと、この医師の日記も、これから出てくるであろう人の名前などが思わせぶりに出てきて、イメージがわかないというのもあったのかもしれない。いきなり最初につまづいてしまったので、本編も同じ調子なら読む本を一旦変えた方がいいかもしれない。

 permalink | このエントリーを含むはてなブックマーク

2009/08/29

『96時間』

 『96時間』をMOVIXさいたまで観る。
 娘を誘拐された「普通の」父親が豹変して娘を探しだそうとするという話だと思っていた。だけど、誰でも娘の前では父親という意味では普通だけど、全然普通の人ではなくて元CIAだった。あとからWebなどで予告を観ると、「元CIA捜査員」とか最初に出てくるので自分が勝手に思い込んでいただけみたいだ。だけど、豹変ぶりについてはリアリティありながら予想以上に過激になっていくところは見事。実は危険な任務で家を留守にしている期間が長く、それがもとで奥さんとは離婚、離婚した奥さんは金持ちと再婚していて娘も母親と一緒に暮らしている。父親(リーアム・ニーソン)は娘を見守るため、リタイアして近くに住んでいるが、ちょっとしょぼくれたおじさんという感じになっている。その父親が、娘の危機を知ると、過去のCIAの仕事で身に付けたらしいテクニックを使って、娘の消息を追おうとする。助けを求める娘への助言と、その会話を即座にICレコーダーに録音したり、その会話をCIAの仕事仲間に分析を依頼して犯人の目星をつけるとか、地道にヒントを追っていくあたりは、荒唐無稽なアクションものを見慣れていると引き込まれる。誘拐も身代金要求が目的ではなくて、犯人は人身売買組織なので、96時間以内に助け出さなければ、二度と戻ってはこないだろうという。
 地道な捜査から始まるのだけど、父親は戦闘能力も高くて、手引きをした男を見つけだすと殴るは追いかけるは意外とタフなことがわかる。そのうち犯人グループに接触する段階になると、殴る蹴るではすまなくて容赦なく撃ち殺していく。予想外にハードな展開にちょっと驚く。最初の地道な捜査からすると、だんだんご都合主義的な展開になっていくが、それでも一つ一つのヒントをたぐって追跡していく展開がスピーディに進むのであまり気にならない。簡単に娘が見つかるわけではなくて、一つずつ追っていくのだが、その過程で麻薬漬けにされて売春婦をさせられている同じ被害を受けた少女たちの現実とかでてくるという、アクションだけでなく事件の背景も重くハードである。
 能天気なアクションと違ってリアリティある展開を続けていくのかと思っていたら、途中からガラッと変わる。あと一歩というところで、訪れる最大の危機、緊張感高まる絶体絶命の危機で、そんなのありかという超ご都合主義に危機を逃れてほっとするどころか思わず笑ってしまった。それがターニングポイントになったように、そこからのクライマックスは荒唐無稽なアクションの連続。いくらなんでも事故るんじゃないかというカーアクションや多人数の敵との銃撃戦、今娘を救えるのはあんただけなのに、その途中で死んじゃったらどうするんだよと、別の意味でハラハラしながら観た。面白いっていや面白いんだけど、前半がじっくり丁寧に描かれていたのにラストの理屈抜きのアクションへの切り替わりが極端すぎた。一番の問題はやっぱり、絶体絶命の危機を超ご都合主義で逃れてしまったことだろうか。クライマックスに向けてだんだんに変わっていったので、本当だったら少しずつ比率の増していく嘘に乗っかって主人公と一緒に熱くなっていったはずなのに、超ご都合主義で一気に緊張が緩んだ。
 エピローグの娘の前でデレデレな元のさえない父親に戻ってしまうのは、それでいいのかという気がする。あれだけやりたい放題やっちゃって、何事もなく元の鞘かよというのが蛇足感を増している。結局、普通っぽい男がだんだんエスカレートしていく「何も考えずに」観られるアクション映画だったということか。

 『シャッター・アイランド』(デニス・ルヘイン ハヤカワ・ミステリ文庫)はやっぱりあんまり進んでいない。プロローグよりずっと読みやすいが、今日は読む時間自体が少なかった。明日もあまり進まなければ、別の本に切り替えて、まずは読書の勢いを取り返そうと思う。

 permalink | このエントリーを含むはてなブックマーク

2009/08/30

自堕落と選挙

 自堕落な一日。単に自堕落というよりは、なぜか知らないが急に疲れが出て起きられなかった。起きたのは午後になってからで、昼食にしても遅い食事。そのあと、だらだらと寝て過ごす。また今夜眠くならないんじゃないかという気も。

 夜、19時を過ぎて、雨の中選挙に行く。買い物をして帰り晩御飯にする。晩御飯を食べながら、選挙速報番組を見る。食後も選挙速報とtwitterのタイムラインを眺めてだらだらと過ごす。映画を観に行くという選択もあったけど、なんだかかったるかった。

 サイトリニューアルもいろいろ考えているが道のりは遠い。今日一番大きいのは、リンク集の露地林かもしれない。気が付いたら2年半も保守していないので、リンク切れ続出している。しかしもう今更リンク集を作る時代じゃないからコンテンツとしてそもそもいらないのかもしれない。気になるリンク切れだけ一部修正する。

 permalink | このエントリーを含むはてなブックマーク

2009/08/31

一里塚

 日曜の昼間に寝すぎてうまく眠れないまま朝になる。6時に目を覚ましても寝た気がしないので、7時半までもうひと眠りしてようやく起きる。最近、土日になると生活リズムが崩れて、月曜日からリズムを治そうと苦しむ生活パターンになっている気がする。それもまたリズムか?
 台風による強風で、コンビニで買った安い傘の骨が折れる。ズボンは腿までしっとり濡れる。朝から仕事をする意欲が減退する。でも忙しい月末なので、作業に追われて、それほど睡魔に襲われることもなく一日を過ごす。
 また一つ無駄な歳をとってしまったので、夜は軽く飲みに行く。なんか祝ってもらった。

 懸念事項だった、進まない読書はようやく進みだす。『シャッター・アイランド』(デニス・ルヘイン ハヤカワ・ミステリ文庫)をやはり読み続けることにするよ。

 permalink | このエントリーを含むはてなブックマーク

8月総括

読書
 25.『孟子』下(岩波文庫)(継続・読了)
 47.『残業ゼロで成果が上がる! スピード仕事術』(吉川美樹 大和書房)
 48.『雷撃深度一九・五』(池上司 文春文庫)
 49.『英雄の書』上(宮部みゆき 毎日新聞社)
 50.『スタバではグランデを買え!』(吉本佳生 ダイヤモンド社)
 51.『A6ノートで思考を地図化しなさい』(松宮義仁 徳間書店)
 52.『英雄の書』下(宮部みゆき 毎日新聞社)
 53.『シャッター・アイランド』(デニス・ルヘイン ハヤカワ・ミステリ文庫)(継続)

映画(劇場)
 68.『ハリー・ポッターと謎のプリンス』
 69.『山形スクリーム』
 70.『サマーウォーズ』
 71.『そんな彼なら捨てちゃえば』
 72.『南極料理人』
 73.『ウォレスとグルミット ベーカリー街の悪夢』
 74.『G.I.ジョー』
 75.『アマルフィ 女神の報酬』
 76.『ナイト ミュージアム2』
 77.『トランスポーター3 アンリミテッド』
 78.『30デイズ・ナイト』
 79.『私は猫ストーカー』
 80.『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』
 81.『96時間』

展覧会
 01.『中島敦展 〜ツシタラの夢〜』

テレビドラマ
 ・「ターミネーター:サラ・コナー クロニクルズ」9

 permalink | このエントリーを含むはてなブックマーク

2009/09/01

停滞

 今日から9月。一年ももうすぐ4分の3が終わろうとしているのに何も進んでいない気がする。
 仕事は月末処理で半日過ぎる。早めに帰宅する。サイトのデザイン変更のための試行錯誤とtwitter。読書もさほど進まない。

 permalink | このエントリーを含むはてなブックマーク



記事一覧

キーボードと入力の話
『ナイト ミュージアム2(字幕スーパー版)』
『トランスポーター3 アンリミテッド』
疲労
まだリズムがつかめない
飲み会
再び、飲み会
三度、飲み会
予定が脆くも崩れ去る
読書再開
予期せぬ出来事
『30デイズ・ナイト』とコリン星人の侵略
『私は猫ストーカー』と『英雄の書』
『ヱヴァ:破』三回目と『シャッター・アイランド』
『96時間』
自堕落と選挙
一里塚
8月総括
停滞


これまでのうたかたの日々

2014年
  1a 1b 2a 2b 3a 3b 4a 4b
  5a 5b 6a 6b 7a 7b 8a 8b
  9a 9b 10a 10b 11a 11b 12a 12b
2013年
  1a 1b 2a 2b 3a 3b 4a 4b
  5a 5b 6a 6b 7a 7b 8a 8b
  9a 9b 10a 10b 11a 11b 12a 12b
2012年
  1a 1b 2a 2b 3a 3b 4a 4b
  5a 5b 6a 6b 7a 7b 8a 8b
  9a 9b 10a 10b 11a 11b 12a 12b
2011年
  1a 1b 2a 2b 3a 3b 4a 4b
  5a 5b 6a 6b 7a 7b 8a 8b
  9a 9b 10a 10b 11a 11b 12a 12b
2010年
  1a 1b 2a 2b 3a 3b 4a 4b
  5a 5b 6a 6b 7a 7b 8a 8b
  9a 9b 10a 10b 11a 11b 12a 12b
2009年
  1a 1b 2a 2b 3a 3b 4a 4b
  5a 5b 6a 6b 7a 7b 8a 8b
  9a 9b 10a 10b 11a 11b 12a 12b
2008年
  1a 1b 2a 2b 3a 3b 4a 4b
  5a 5b 6a 6b 7a 7b 8a 8b
  9a 9b 10a 10b 11a 11b 12a 12b
2007年
  1a 1b 2a 2b 3a 3b 4a 4b
  5a 5b 6a 6b 7a 7b 8a 8b
  9a 9b 10a 10b 11a 11b 12a 12b
2006年
  1a 1b 2a 2b 3a 3b 4a 4b
  5a 5b 6a 6b 7a 7b 8a 8b
  9a 9b 10a 10b 11a 11b 12a 12b
2005年
  1a 1b 2a 2b 3a 3b 4a 4b
  5a 5b 6a 6b 7a 7b 8a 8b
  9a 9b 10a 10b 11a 11b 12a 12b
2004年
  1a 1b 2a 2b 3a 3b 4a 4b
  5a 5b 6a 6b 7a 7b 8a 8b
  9a 9b 10a 10b 11a 11b 12a 12b
2003年
  1a 1b 2a 2b 3a 3b 4a 4b
  5a 5b 6a 6b 7a 7b 8a 8b
  9a 9b 10a 10b 11a 11b 12a 12b
□2002年
  1a 1b 2a 2b 3a 3b 4a 4b
  5a 5b 6a 6b 7a 7b 8a 8b
  9a 9b 10a 10b 11a 11b 12a 12b


Copyright(C)1996 - 2016 Rojix. All Rights Reserved.